2004年2月のプチ日記

2月29日(日曜) 深夜

 コンビニなどにレジが複数あるのはいい。

 ただ、そのうちの幾つかが「休止中」になっている場合がある。するとどうしても残りのレジに行列ができてしまう。

 いや、これもまァいい。ぼくは非常に心が広いので1分程度の待ち時間なら許す。だがしかしだ。

 そうやって並んでいたら突然、今まで休止していたレジに店員が入ることがあろうだろう。「お待ちのお客さま、こちらにもどうぞー!」なんてって。するとどうだ、ぼくより後ろに並んでいた連中が続々とそっちに流れていき、どんどん支払いを済ませていくではないか。

 最後尾にいるヤツに最も早く順番がまわってくる。まるで大富豪(トランプゲーム)の「革命」みたいなもんである。こんな不条理が実社会に存在していいものなのか。ああ、国民たちよ決起せよ! そして弾劾せよ! 無法状態を断じて許すな!! フォ、フォ、フォーク並びというエレガントな風習はどこにいったのだっ!? 

 …なんてことを改めて思った本日。ああ腹が立つ。

 でも自分が逆の立場(待ち行列に並ぼうとしたら隣のレジが開く)になったときは、なんともいえない優越感に浸れるのもまた事実。心の中で「ふふふ悔しいかっ!」「正直者はバカを見るんだよっ」なんて毒づきながら、悠々と会計を済ます悦楽といったら……。

 そんなときは、今回のような日記を他人が書いてるのを見ても、「負け犬がタワゴトほざくな。世の中そういうもんなんだよ!」と一蹴してるに違いない。けっ、なーにがフォーク並びだ。バカかおまえは。このスモール金玉野郎め、と。

 そういう日が訪れることを切に願いつつ、本日は筆をおくことにします。畜生。

 

2月28日(土曜) 深夜

 酔っ払って書いた昨夜の日記、いったい何ですか?

−−−

 昨夜は友人がウチに飲みに来ていたわけです。

 で、二人でサシで飲んでたら突然指摘された。「おまえ、屁こいただろ?」

 心に誓ってこいてなかったので「え?」と訊き返すと、「だって明らかに臭うぜ」とのこと。うっ、ひょっとして体臭か…。それとも口臭か…。

 失うものなどあまりないぼくであるが、「いつも屁の臭いを漂わせてる人間」だと思われるのだけはごめんである。口惜しいが背に腹は変えられない。それにウソも方便という言葉だってある。

 …などと葛藤したのち、ぼくは静かに答えたのでした。「実はスカしちゃって…。すまん!」

 本当は屁をこいてないのに、こいたとウソをつく。こんな日が来ようとは夢にも思ってませんでした。

 

2月27日(金曜) 夜

 麻原さんこと松本さんの判決が出たようですな。

 「私は松本智津夫さんを応援します!」

 …なんていう勇気ある発言をしてる人はいるのかなァ? と思ってネットで検索してみましたが、残念ながら見つけることできませんでした。なーんだ、やっぱりそうですか。ふうん。

 「みんなが同じことを言ってると、つい反対の立場に立ってみたくなる」という単純な性癖を持っている小生でありますが、今回はどうしたものかと自分を持て余しておる次第であります。新興宗教の類は反吐が出るほど大嫌いなのだが、みんなが同じことを言ってる状況というのも大の苦手。ああ、いったいどうしたらいいですかっ!?

 いやまァ、どうもしなくていいんですけど。♪ショショッショ、ショーコー ショーコー、ショーコー。

 そしていつも思うのは、死刑なんて安楽死とあまり変わらないということ。 

−−−

 なんか、「らしくない」日記になってしまってすみません。いろいろ考えるところがあったもので。

 ええと。FM愛媛の番組で当サイトを紹介してくださるそうです。2月29日(日)の20時00分〜20時55分に放送される『Dの誘惑Aの快感』という番組で、20時10分くらいから紹介されるみたいです。

 京都在住の身としては残念ながらFM愛媛を聴けないので、電波が入る地域にお住まいの方々にお願いです。どんな内容だったのかよければ教えてくださると嬉しいです。クソミソにけなされてたらと思うと心配で心配で夜も寝られないのです……。

 ぼくの行動はだいたい被害妄想によって支えられております。大切にしなくては。

 

2月26日(木曜) 夜

 先日、通勤電車の中で男子高校生たちが喋っていた。

 「ところでさァ、明日までに靴みがいてこいって先生が言ってたよな。どうする?」
 「ああ、靴がだらしない奴はカッコワルイとか言ってやがったのな」
 「靴クリームとか買うんだったら貸してよ」
 「買わねえよそんなの。黒のマジックで塗ってみる」
 「あー、オレもそうしよ」
 「ったく、かったりィよなー」

 とくにどうってことのない会話だったんですが、妙に気に入ったので紹介してみました。うん、いい会話だ。高校生はこうでなくちゃと思わされるやりとりであります。

 しかし、こんなことを命じる先生も先生である。「靴がだらしない奴はカッコワルイ」なんて言ったって、先生のこんな命令を真に受けて、翌日からピカピカの革靴で登校するほうがよほどカッコワルイだろう。まったく「分かってない」教師だなァと思う。

 ぼくの予想では、この男子高校の生徒の靴は今後、ますます激しくボロボロになる。下手すりゃ、サンドペーパーとか使ってわざとボロボロにしてしまう生徒も出てくるんではないか(だらしないんだかチマチマしてんだかさっぱり分からないけど)。

 そしてとりあえずは、この高校では「黒マジックで塗った革靴をはいてる生徒」が急増する。もはやカッコイイとかワルイとかいう次元ではない。ただただ素敵だと表現するのみである。

 ああ、ぼくは高校生が好きだ!! もう戻りたくはないけど!!

 

2月25日(水曜) 夜

 飲み会の席などで時折、雑学の披露合戦になることがある。

「帝王切開はジュリアス・シーザーがこの手術法で生まれたのが語源って説があって〜」

 こういうことを喋ると皆が知っているので小馬鹿にされる。

 悔しいのでだれも知らないようなことを言ってみる。

「漫画家のいしいひさいち氏の名前は『被災地』からとられたんだって」

 すると「へぇー」と驚いてもらえるので気分がいい。

 ただそのせいで、これが「あまり知られていないウソ」であることを切り出せないまま飲み会が終了してしまった。

 そして白状できないまま現在にいたっている。ああ申し訳ない、と参加者の顔を見るたびに思う。

 …というかぼくは、これから一生、こんなしょうもない罪悪感を背負って生きていかねばならないのか。

 

2月24日(火曜) 夜

 気持ち悪いほど増えていたアクセス、おかげさまでアッという間に元に戻りました。

 ぶわっと膨れてプシューとしぼむ。まるで風船。残るはシワのみ。

−−−

 テレビをぼんやり見てたら水泳番組をやっていたわけですが。

 見ていてひとつ気になった。それは「みんなが前に進んでいる」ということである。平泳ぎでもクロールでも、選手たちは皆それぞれ前方に泳いで行くんである。これはちょっと安直すぎやしないか。

 そもそもスポーツは、いろんなルール(しばり)を人間に課すことによって発展してきたものと思われる。以前の日記にも書いたが、格闘技にルールがなければ殺し合いの白兵戦になってしまうことだろう。これは極端な例としても、たとえばラグビーだって、「とにかくボールをゴールさせれば勝ち」というゲームだったら観てても全然楽しくないのではないか。ただ唖然と試合を眺める観客たちの姿が目に浮かぶ。

 そこで「逆水泳」を提唱したい。みんな後方に泳ぐ、という厳しいしばりを設定することによって、一層のスポーツ精神を水泳界にもたらすのである。

 平泳ぎでもクロールでも、腕の動きさえ逆にすれば後ろに進める。足の動きについては前後逆にはできないから、頭部を高速で上下させるか、口から水を噴き出すかして推進力を得ることになるだろう。ここまでストイックな競技にすることで、ようやく観客は真の満足をえられるのだ。

 平泳ぎ競技であれば、次のような光景が繰り広げられるに違いない。

  1. 選手たちは「位置について!」の号令でプールの台にのぼる
  2. 笛が吹かれると同時に、一斉に後ろ向きに飛び込む
  3. 各選手、全力で腕を抱え込むような動作で後ろ向きに泳ぎ始める
  4. そして頭をカクカク上下させる選手、あるいは口から水を噴き出して泳ぐ選手
  5. いち早くつま先がゴールに達した選手が優勝!!

 こんな水泳だったらぼくも観るんですがどうでしょうか。

 

2月23日(月曜) 夜

 ここ数日、プチ日記へのアクセス数が妙に多くなっている。

 一挙に倍増しているのだ。どうせすぐ減って元通りになるような予感はするのだが、アクセスログの類をとっていないので原因がさっぱり分からない。

 とっさに2ちゃんねるをチェックしてしまう自分がいじらしいです。そういや「面白くないのに調子に乗ってるサイト」とかってスレがあったなあ、などと探してしまったり。

 「NHK手話講座」あたりで紹介されたのなら素直に嬉しいんですが。シュワシュワー。

−−−

 だが本日は、それどころではなかったのでありまして。

 さきほど自室で寝転がりながらエロチカビデオを観賞していたら、突然電話がかかってきたのだった(いやまァ、電話はいつも突然鳴るんだけど。予兆機能付きの電話機などあっても欲しくない)。ったく、一体だれなんだよー。せっかくこれからいいところなのに。

 しぶしぶ電話に出てみたら、職場の上司からの連絡だった。わっつ。それまでのエロチカモードか一転、しゃんと背筋を伸ばして対応するぼく。「あ、わざわざお電話ありがとうございますっ!」

 で、急ぎの仕事について伝言を受けていたのだが、しばらくしたらマズいことになってきた。電話が鳴ったとき、観ていたビデオがちょうど「どうでもいい導入のイメージシーン」だったものだから、つい油断してそのまま受話器に出てしまった。それが数分経ち、唐突に「肝心のシーン」へと突入していったんである。

 悪い予兆は的中した。取引先への対応を上司から指示されていたとき、とうとう画面から声が漏れ始めたのだ。

 「こ、こんなところで困ります! ちょ、ちょっと……」

 それはこっちのセリフだよ! と叫びたいところだが、相手はビデオだけにどうしようもない。背後の声がバレないようにと、懸命に両手で受話器を密封しながら会話を続けるも、ビデオの声は容赦なくハードに、そしてラウドになっていく。

 「こっちも脱がしちゃおっか」「ダメですぅ!」「ほうら、もうこんなになってるよ…」「あ、あんっ!!」

 これは本格的にマズい。マズすぎる。しかし据え置き電話なので、いくらがんばってもTVリモコンに手が届かない。くーっ、 こうなったら一か八か賭けるしかない!! 

  1. ビデオが無声状態になりそうな瞬間を見計らって受話器を手から放す
  2. そうなると背後の音声は相手に丸聞こえになるが、
  3. ビデオから声が出る前にリモコンを奪取してテレビの電源を切る
  4. そして何事もなかったかのように電話に戻る(この間およそ1.5秒)

 そしてタイミングを吟味したうえ行動に出たところ。それまで小休止状態だったAV女優が突如、「あーん、もう我慢できないっ!」と叫びやがったのでした。ファック!! ファックミー!! キルミー!! 

 おそるおそる電話口に戻ってみたら、上司はエエンッと軽く咳払いした後、何事もなかったかのように用件を続け始めたのでありました。

 社会人になるというのは、とりもなおさずこういうことなのだと思う。ちがいますか。

 

2月22日(日曜) 夜

 職場の同僚A君(ぼくと同い年)はローレックスの時計をしている。

 聞くところ何十万円もする高級腕時計らしい。おまけに彼は高そうなブランド物のかばんを何個か持っている。全部あわせると100万円に届くんじゃないかと思うほどである。

 高いものを身に着けることによって、リッチな人間だと思われたい、あわよくばモテたいという魂胆があるのだろう。ぼくもたまに見栄を張ってリーバイスのジーパンを買ったりするから、彼の気持ちは分からないでもない。

 ただA君の場合は、同じ職場の同僚なのがネックである。手取りの給料額がほぼ正確に推定できてしまうのだ。ぼくと同じくらい安月給でローレックスの時計。これはリッチな人間というより、単に「時計に金を回してる」だけの話ではないか。そのぶん余計に貧乏になっているんではないのか。

 まァA君としても、給料が酒代に消えてるぼくのような者にケチつけられる筋合いはないんだけど。

−−−

 この度、個人的に最もおもしろいと思ってるサイトのひとつ Web冷え汁 にぼくの投稿を掲載してもらいました。

 「コキール読もうぜ」というコーナーのアンソロジーに収録されている、「お代官の納豆和え」と題するコラムがぼくの文章です。自分のこだわりの料理について好き勝手語ろうというコーナーで、ぼくは好物の納豆和えについて書いております。

 よろしければ併せてご覧くださると嬉しいです。

 ちなみに、そね氏による著書『コキール男爵』は、買ってよかったと心から思える一冊であったことを付記しておきます。

 

2月21日(土曜) 夜

 昨日の日記について、読者のかた数人からご指摘をいただいた。

 動物に「動物AV」を見せるとやはりオスは興奮するんだそうで。そういやぼく自身も以前、「パンダAV」について書いたことがあるのを思い出した(今となっては懐かしい連載、『いまどきの京都』のこのページです。クリックすると別ウインドウが開きます)。

 ただ、動物たちは進んで「動物AV」を見たがるんだろうか? 自家発電してちゃんと満足を得るんだろうか? 動物のメスはこれをみて興奮するんだろうか? …などなど疑問は尽きません。

 ところで繁殖に苦慮しているらしいパンダだけど、バイアグラ飲ませるのはダメなんだろうかとふと思った。いやまァ、動物園にパンダを見に行って、ピンコ立ちになっていたらびっくりですが。ちびっ子などは恐怖のあまり泣き出すかもしれない。

 是非やってほしい。お願いです動物園さま!!

−−−

 さて、本日見かけたハリガミであります。

 「バイク置かないで下さい」とあるが、こんなところにバイクを置く輩がいることのほうがビックリである。ちなみにこの「壺庭」の前にはスペースなど全くない。すぐに車道なんである。

 ぼくも自宅アパートの郵便受けに書いておくか。「バイクを入れないでください!」

 

2月20日(金曜) 深夜

 世の殿方たちがこぞって刮目したがるアダルトビデオでありますが。

 よく考えたら妙なシロモノだなァと時々思う。どうしてこんなものを見る気になるのか理解に苦しむのだ。ああ、小生には分からない。分からないよ!!

 …コホン。このままだと「アダルトビデオなどけしからん!」なんつってる説教オヤジみたいなので、順を追って説明させていただく。

 まず確認しておきたいのは、「オスはむやみと交尾したがる種族だ」という点である。進化論にのっとるなら、オスは基本的に「なるべく多くの畑に種をまきたい」習性を持っている。というか、こういう習性を持つものが淘汰圧の中で有利に生き残ってきた(異論もあろうがそれはさておく。比較行動学ではこういうことになっているという前提で話を進める)。 

 したがって、ビデオによって性欲が鼓舞されるのはごく自然なことである。眼前の獲物がライバルによって奪われようとしていたら、オスとして一念発起するのは当然と言えるだろう。

 少し話は逸れるが、腹一杯エサを食べた動物はそれ以上エサを食おうとしないが、食欲旺盛な別の個体を見せると俄然、再びエサを食い始めるというデータがある。これに似たものだと思えばご理解していただけるだろうか。

 しかしアダルトビデオというのは「眼前の獲物がライバルによって奪われようとしている光景」を見る行為なんである。話の流れに沿って考えれば、オスとしてはここで股間をふくらませながらも、「こらやめろっ!」と怒るのが本筋なのではあるまいか。なのになぜ、「ええのう…」なんつって悠長に楽しんでいられるのか!?

 他人同士の交尾風景をいくら観賞したところで、淘汰圧に対して決して有利に働かないのだ。

 これを食欲に当てはめてみると分かりやすい。たとえば貴兄が「腹ペコ状態なのに食べ物がない状態」にあるとして、そこで思うだろうか。「他人がハンバーグとかうまそうに食ってるビデオを見たい!」と。ぼくなら思わない。余計に腹が立つだけだからである。

 スワッピングなんかはこの辺りの機序をうまく応用したプレイだと思うが、鼓舞された性欲が生身の獲物(それは妻だったりするわけだが)に向けられる点において「合目的的」である。しかしアダルトビデオはさにあらず。こんなものをいくら見たって、ちっとも利益にはならないのだ。

 動物たちに「動物AV」を見せたって、おそらくは喜ばないのではないか。ひょっとすると怒り出すかもしれないと思うのだ。いつから人類はこんなことになってしまったんだろう……。神が人類に与えたもうた想像力のたまものなのか。

 いやまァ、かくいうぼく自身、どうしてこんなことになってしまったのかよく分からない立場なのではありますが。

 結論: アダルトビデオを指して「ケシカラン!」と怒る人たちこそ、動物(=アニマル)である。

 

2月19日(木曜) 夜

 2月16日の日記(イタリヤ人の間で「サイタマ」が流行している云々)を読んだ読者B様から、現地の画像をいただいた。

 イタリヤでもバイクの路駐が多くて問題になっているらしいのだが、フィレンツェではなぜか皆、バックで駐車しているのだそうで。

 路駐のくせに妙にマナーがいいのでなんだか可笑しい。大胆な律儀さというか、秩序正しい横柄さというか。

 いやまァ、バックで入れるのは「後から自分が発車しやすいから」であって、彼らなりに自己中心的なだけなのかもしれない。が、そうだとしても、平気で路駐するゾンザイさと、後先のことまで考える計画性とが同居しているというギャップに、思わずシナプスが混乱するような新鮮さを感じた次第でありまして。

 何度見てもいい写真です。ホームページやっててよかったと思うひととき。

 ついでに言うと、バイク前面にそろって装着されている風防もいい感じですな。イタリヤ人は皆オバチャン。

−−−

 さて本日、 Go smoking の連載コラムが更新されてます。

 今回のタイトルは「走りタバコについて」。先日街中を歩いていたら突然、タバコが降ってきてヤケドしそうになったエピソードについて書いてみました。「反タバコ」コラムっぽい気もするけど、あまり気にしないことにします。

 よろしければご覧くださると嬉しいです。

 

2月18日(水曜) 深夜

 最近、職場で経費削減キャンペーンが行われている。

 その一環として「使わない部屋の電灯はこまめに消しましょう」ということになり、トイレも使い終わったら消灯するような風潮になっているわけですが。

 おかげで困った問題が出てきた。個室でウンコをしていると、オシッコするために後から入ってきた連中は、ぼくよりも先に用を足し終わってトイレから出て行く。その際、個室にいるぼくの存在に気づいてもらえず、消灯されることが多くなってきたのだ。

 うちの職場のトイレは窓がないので、電灯が消えると昼間でもほとんど真っ暗になってしまう。これではいろいろ不具合が起こるし(ちゃんと拭けているか確認できない等)、かといって、ズボンずらしたまま電気をつけに出るのもどうかと思う。

 消灯された瞬間「入ってるんですゥー!」と叫ぶという手もあるが、これはこれで抵抗がある。この歳になっても、ウンコしているのが自分だとバレるのがどうも気恥ずかしいんである。

 てなわけで現在、どうやって「個人を特定されずに存在をアピールできるか」に苦心しているのであります。

 ウンコしながら一体なにやってんだオレ!? と、ふと我に返って情けなくなるが背に腹は変えられない。プライドを守り通さなければならないときというものが男にはあるのだ。

 で、今日もいつものように「全力で貧乏揺すりして空気振動を伝え」ながら用を足し終えて個室を出たら、洗面台で髪を整えている同僚と鉢合わせしてしまった。うげっ、おまえトイレにいたのかよ!? さては「ずっと空気振動を伝えている」一部始終がバレてしまったか。

 トイレではお互い、音を立てて存在を知らせる優しさを持ちましょうや。まるでコオロギか何かのようですが。

 

2月17日(火曜) 深夜

 今夜は自宅でハンバーグ定食。

 といっても真空パックのハンバーグなのだが、美味しいのだから世話はない。実家にいたころ母が作っていたハンバーグに比べれば、異様な美味しさといってもいい。ああ日本に住んでいてよかった、と心から感じるひとときである。

 おまけに3つパックで298円というお値打ち品。これを天国と言わずしてなんと言おうか。真空パックのハンバーグはいつだってぼくを裏切らない。気負わずに悩みなど相談できるよきクラスメートのような存在、といえばキザすぎるだろうか……。

 ちなみにラインナップとしては、和風おろしソースとデミグラスソースの二種類がある。どちらも甲乙つけがたい美味ながら、個人的にはデミグラスソースに軍配をあげたい。小さいビニールパックに入った愛いソースながら、その魅力を語りつくす言葉をぼくは持たない。ただただ「ありがとう…」と呟きながら、控えめに開封した切り口から茶色い魔法をしぼりだすのみである。

 いままで狭いパックに閉じ込められていた魔法たちよ、今こそおまえたちの力を思う存分ハンバーグにぶつけるがよい!! 封印を解き放つときがついに到来したのだ!!  その底力を我らに思い知らしめるのだ!!

 …と興奮しながらギュッ! と指先に力を込めた瞬間。

 デミグラスソースはあらぬ方向に四散し、洋服やらテーブルやらじゅうたんやらにベットリ付着してしまったのでした。おまけにハンバーグに命中したのはごく数滴。ウググググッ…。

 長年信じていた恋人から突然別れ話を切り出されるというのは、ひょっとしてこんな感覚なのだろうか。

 教訓: ハンバーグソースのパックは大胆に開けるがよい。

 

2月16日(月曜) 深夜

 イタリヤ旅行に出かけている友人からメールが届いた。

 今はフィレンツェにいるそうなのだが、イタリヤ人は日本人を見かけると決まってこう声をかけてくるんだと。

 「サイタマ!」

 埼玉である。なぜ埼玉なのかサッパリ分からないので詳しく訊いてみたところ、「とくに屋台とかでよく言われるんだけどさ。イラッシャイマセサイタマ! とか、コンニチワサイタマ! とか、マタキテネサイタマ! とか色々言われんだよ」とのこと。ますます分からない。

 イタリヤ旅行していて「また来てね埼玉」なんて言われたら旅行気分も吹っ飛びそうである。

 さては日本人の誰かが、おもしろがって現地人に教え込んだのか。「日本人にサイタマっていうと喜ぶよ! 日本語で美男美女って意味なんだよ」なんてって。で、これを聞いた日本人、あまりのワケ分かんなさにただただアルカイックスマイル。で、これを見たイタリヤ人、「よっしゃこれで商売繁盛やがな!」(イタリヤ語で)。

 …なんていう経緯があったのかどうかは知る由もないが、とにかく今フィレンツェで流行してるのは埼玉なのでした。

 ぼくだったら「カネヅル」を現地人に教えるんだが。「イラッシャイマセ金づる!」「マタキテネ金づる!」

 

2月15日(日曜) 夜

 日曜日なのに5時間近く自宅で労働してました。自分に褒美をあげることにしよう。

 てなわけでビールを開けてみたものの、二日酔いが尾を引いているのでちっともうまくない。

 しかたなく、部屋にあるみかんを一つ食いました。気が滅入る。

−−−

 ところで今日、宅急便の荷物がうちに届いたのだが。

 荷物を受け取ってハンコを押した途端、宅配員が切り出してきたのでした。

 「あ、あの…、ト、トイレ貸していただいていいですかっ!?」

 一瞬迷ったが、切羽詰まったときのつらさは身にしみて分かるので快く貸すことにした。

 しばらくしてトイレから出てきた宅配員、「ありがとうございました!」と言いながら帰っていた。

 トイレを確認してみたらウンコの臭いが残っていた。うーん、まあいいか。こういうときに親切にしておけば、いつか自分の身にも同じようなことが巡ってくるかもしれない。

 …と思って自分を納得させていたわけですが。

 よく考えたら「いつか同じようなことが巡ってくる」などまっぴらごめんである。いつの日かぼくは、見知らぬ家でトイレ借りてウンコしなくちゃならないのか!?

 

2月14日(土曜) 深夜

 強烈な二日酔いで寝込んでました。

 しばらく酒は節制しようと心から思った一日。今までの人生で何度同じことを思ったか数え知れないが。

 「継続は力なり」ということで。

−−−

 全然関係ないが、小学生の頃、若い女性の担任教師がよく言っていた。

 「自分がされてイヤなことは相手にしないこと」
 「自分がされて嬉しいことを相手にすること」

 するってえと小生、アナタの目の前でおもむろにバーン! と全裸になるのがよろしかったんでしょうか。アナタの股間に顔をうずめ、ぺロリぺロリとするのがよろしかったんでしょうか。

 こう考えると、世の痴漢たちも、先生の言うことをずっと守り続けているのかもしれませんな。

 

2月12日(木曜) 深夜

 仕事で疲労困憊したのでコンビニで100円ソフトクリームを買った。疲れると甘いものを食いたくなる。

 で、よーし食うぞ! と意気込んでプラスチックケースをひねったわけですが。

 つい勢いあまって、「ソフト部分」(巻きうんこ状のやつ)と「コーン部分」が見事に二分されてしまったのでした。気がつけば、左手にはソフトクリーム、右手にはコーン基部。いったいどうしろというのだ!?

 ストレス発散のつもりが余計に意気消沈して仕事に戻り。何をしてもダメな人間というのは確実に存在します。

−−−

 てなわけで大いにションボリしながら帰りの通勤電車に揺られていたところ。

 隣車両から突然、知的障害と思われる男性が猛ダッシュしてきた。「ウヒィ!」とか「ングッングッ!」とか奇声を発しつつ、つり革にぶら下がったり、ドアの窓に顔面を押し当てたり。いってみりゃあ「おなじみの光景」である。

 こういうとき、ぼくはいつも周囲の乗客をジロジロ観察してしまう。反応がさまざまでおもしろいのだ。

 健常者のほうがバラエティがあって断然おもしろい。「普通の人」こそ見世物小屋に入るべきなのかもしれない。

 ヤバそうなのでこれ以上は書きません。それでは失礼します。

 

2月11日(水曜) 夜

 ホームページをやってることもあり、恥ずかしながらぼくもフォトショップを使ってるんですが。

 画像をJPEGで保存するときの画質設定が前からちょっと気になっていた。

 圧縮率の選択肢が「1」〜「12」なんである。

 こういうのって普通、「10」が最高なんじゃないか。それとも他社製品よりも高画質だと言いたくて「12」まで設けてあるのか。だとしたらなんとも貧乏くさい話である。「お返事120%書きます!!」みたいなニュアンスというか。

 フォトショップといえば高級ソフトであるから、高画質を自慢したっていいとは思う。でも画質「12」はないだろうと思う。だって、「画質12」つったって、加工前のオリジナル画像がそのまま保存されるだけなんだし。

 かの名作映画『スパイナルタップ』で、メタルバンドのメンバーが言っていたセリフをふと思い出した。「オレのマーシャルアンプは目盛りが11まであるんだ。普通は10までしかない。すごいだろ!?」

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 ついでに言うと、画質を上げるとファイルサイズが小さくなることがある(画質を「6」から「7」に上げたときに多い印象)。すごくお値打ち感があるので迷わず「高画質・低サイズ」の設定を選ぶのだが、よく考えるとなにか違うような気がする昨今。

 どうしてなのかご存知のかたがいらっしゃいましたら、教えてくださると嬉しいです。

 

2月10日(火曜) 深夜

 「まともな人間だと思われたい」という願望がある。

 これはもちろんネット上でも同じであって、だからこのような平凡な日記を日々連ねている。以前も述べたが、考えてることを何でもかんでも書いたら即刻サーバーから削除される自信がある(こういうことを書くからダメなのか)。

 ただここで、根本的な問題があることに思い至る。誰に頼まれてるわけでもないのに、来る日も来る日も駄文を書き続けているという行為自体が、そもそも「まとも」ではないのではないか。屈折した自己顕示欲(もしくは被評価欲求)の現れに他ならない気がするんである。

 なんてことを言うと大勢からヒンシュクを買いそうだが、このように思うのであります(「まとも」とは何か? という問題になるとややこしいのでさておく)。したがって、自分が「まとも」であることを示すには、日記を公開するなんて真似はしないほうがいいってことになる。

 ただ、どこかに公開しなければ、自分が「まとも」であることをアピールできない。といって、アピールした途端、それはもはや「まとも」ではなくなってしまう。うわあ、一体どうすりゃいいんだよ!?

 …というわけで今回の本論でありますが。

 こういうときこそ折衷案である。顕示欲や自己主張といったアピール性を徹底して排除した、心底「まとも」な文章を書き続ければいいんではないか。そうすればきっと、いつの日か、自分がどれだけ「まとも」かを皆に理解せしめることができるだろう。

 よーし書いてみるぞ! こうなりゃウソだって妄想だってナンデモアリだ!! (設定は30歳既婚男性サラリーマン)

○月×日
朝7時に起きてジョギング。シャワー浴びて朝食。ハムエッグとトースト。いつも通りのメニュー。
定時に出社。とくに何事もなくこなす。マイカーにて宇多田ヒカルのCDを聴く。
定時に退社。ちょこっと同僚と雑談する。小泉首相について数分間喋る。
夕刻7時半、家族と共に夕食をとる。とくに美味しくもまずくもない。
就寝前、テレビでニュースを見る。いろいろ大変だと思う程度。
11時就寝。妻とセックスしようかなと思うが、思うだけでやっぱりやめる。

○月×日
朝7時に起きてジョギング。シャワーは浴びずに朝食。ベーコンエッグとトースト。今日はベーコンである。
定時に出社。とくに何事もなくこなすが、珍しく会社で新聞を読んだ。毎日なにか事件があるなと思う。
定時に退社。そういや勤務中、同僚女性のパンチラを見たがとくに感慨はナシ。
夕刻7時半、家族と共に夕食をとる。ハンバーグが少し美味しい。
就寝前、テレビでニュースを見る。やはりいろいろ大変だと思う。
11時過ぎ就寝。妻は既に寝ているので私も寝る。おやすみなさい。

 とくに訴えたいこともないのに日々書き続けるほうが尋常じゃないことに気づきました。

 というか、ぼくの「まともな生活」像があまりに貧困なことに改めて驚愕。「まとも」って一体どういうもんなのでしょうか?

 

2月9日(月曜) 深夜

 雑酒「ドラフトワン」が発売されたおかげで、発泡酒飲んでると少しぜいたくな気分。

 雑酒に比べりゃ、発泡酒飲んでるオレってすごく幸せじゃん。

 思えば今までも、下には下がいることを確認して自分を保ってきた人生でした。

−−−

 関係ないが学生時代、思想とか哲学とかが好きなMさんという先輩(男性)がいた。

 ある日、ぼくが部室で文庫本を読んでいたら、Mさんがこんな話を喋りかけてきたのだった。

 中国の思想には「物事を広く知ることで人は道を踏み外す。物事を知らない人こそが賢者なのだ」という教えがあるんだト(孟子だったか老子だった忘れたがおおよそこんな内容だったお思う)。だから自分は本とかもなるべく読まないようにしているんだト。おまえも本ばかり読んでたってダメだぞト。

 …ちょっと待て。こんなこと小難しい思想書を読んでなきゃ知りえっこないだろう。なのに「本とか読まないようにしてる」とは自己撞着も甚だしいんではないか!?

 でも先輩なので、「Mさんってホント博学ですよねー」とおだてておいたら、とても嬉しそうな顔をしておられました。

 

2月8日(日曜) 深夜

 同僚Fさんが知人の結婚式でハンドベルを演奏することになったらしい。

 ただ、曲目がまだ決まっておらず、みんなで頭を抱えているらしい。条件はいちおう次の通り。

 これだったらいくらでもあるだろう。たとえば「酒と泪と男と女」はどうだ。

 ♪飲んで飲まれて〜飲まれて飲んで〜

 演奏者はみな、こぶしを握りしめつつハンドベルをかき奏でるのだ。結婚式早々から「つらいこと」「忘れたいこと」ばかり起こりそうで縁起でもないと言われそうだが、いつか起こるに決まってることはあらかじめ想定しておいたほうがいい。

 ちなみに上記のハンドベル奏者の方々はみな忙しく、全員で集まれる日がないんだとか。で、それまでは各自練習しておくことになっているそうで。

 ハンドベルを一人で練習。なんだか素敵な予感がいたしますな。

 

2月7日(土曜) 深夜

 昨夜は飲みに行ってたので更新できず。

 飲み会の席では酔っ払って、環境問題について後輩に説教してしまった。おぼろげな記憶では、ぼくが言ってた内容はだいたい次の通りである。

  1. このままだと石油はいつかなくなる。
  2. ゴミの分別収集は守らないとダメだ。
  3. 注文した料理を残すのももったいない。

 …恥ずかしくて死にそうです。こんなことなら、いっそ記憶がなくなるまで飲んでりゃよかった。

 だってそうだろう。急に石油のことを語り始めたかと思えば、「ところでキミ、ゴミの分別は守ってる?」と唐突に問う。かと思えば、今度は「料理を残すのはもったいない」などと言い出すのだ。これを莫迦と言わずしてなんと言う。

 とある本に書いてあった一文、「酔ったときは、後から思い出して恥ずかしいくらいが丁度いい」という言葉だけが唯一の慰めです。今までに何度、このフレーズを思い起こしてきたことか。

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 で、今夜は倹約して、家で「ドラフトワン」を飲んでおるわけです。

 ご存知のかたも多いと思うが一応説明すると、「ドラフトワン」は発泡酒よりも安い「雑酒」に分類される飲料である。原材料に小麦を一切使っていないので(ホップとエンドウで代用されている)、酒税が一段と安くなるらしい。350ml缶で125円なり。

 ちなみに味のほうはまさしく「発泡酒もどき」。とくに変な癖もないのでぼくなどにはこれで十分なのだが、問題は「雑酒」という呼称である。雑酒を飲んでるのかと思うと、なんとも情けない気分になってくるのだ。

 酔うと調子に乗ってしまいがちなぼくだけれど、飲んでるのが雑酒なら大丈夫そうな予感がある。飲めば飲むほど現実の自分を再確認してトーンダウンする。これなら後輩に説教するなんて愚行もなくなるだろう。

 しこたま雑酒飲んで大トラになった挙句、「オレには夢があんだよ!」とかクダ巻き始めるオヤジも出てきそうだが。

 

2月5日(木曜) 夜

 通勤電車に乗っている時間が意外と好きだ。

 混んでいて立たなきゃならないときは苦痛なのだが、ひとたび座れば、そこはもう「オレワールド」である。

 …といっても大したことをしてるわけじゃなく、文庫本など読みながら雑念を渦巻かせているだけの話なんですが。平たく言えば、どうでもいいことを考えている。プチ日記に書くようなことはだいたいこういうときに頭に浮かぶ。

 それはさておき。今日も通勤電車の車内、養老孟司の文庫本を読んでいたらふと思い出した。学生時代、飲み会の席でとある女性がこんなことを言っていたんである。

 「わたし、時代劇の大名とか殿様とか見るとセックスアピールを感じるの」

 男のぼくには今ひとつよく分からないが、十二単姿の女性を見るとピンコ勃ちするようなものだろうか(ちなみにぼくは違いますよ。念のため)。コスプレの一種と考えれば一応納得はいく。

 ただ、問題はその後である。相手の男性が紋付き袴(もしくは鎧兜)を着用するまではいいとしても、コトに及ぶ前にどんな言動をとればいいのか。鎧兜に身を包んだ男が「エッチしよっか」なんて言ったってムードのひとつもありゃあしない。かといって「拙者、おぬしを抱きとうござる!」なんてのも思わず噴き出してしまいそうだ。

 それともなんですか。ベッドの中で愛撫されながら、こんな甘い言葉を期待しているのか。

 「ふふふ、よき豆じゃ…。転がすほどに豊作の手ごたえを感ずるばかりか、雨乞いすら要らぬと申すではないかっ!」

 すみません。また女性読者を減らしてしまいましたか。

 ちなみにぼくが車内で読んでいたのは、養老氏の「学習とは文武両道である」というタイトルのコラムでした。ここから大名ファックに妄想が広がるところが雑念たるゆえんであります。

 小生にとっては、いかなる書物もエロチカブックであります。

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 木曜日なので Go smoking の連載コラムが更新されてます。

 今回のタイトルは「タバコとトイレの深い縁」。嫌煙キャンペーンのせいでトイレでしかタバコを吸えなくなった実情について書いてみました。イイカゲンに書いてるので、プチ日記とどう違うのか自分でもよく分かりません。

 よろしければご覧くださると嬉しいです。

 

2月4日(水曜) 夜

 「上司から不条理なことを言われる」といつも愚痴ってる人が他部署にいる。

 でも仕事って、ちょっと不条理なくらいがちょうどいいんではないか。「いつもみんな仲よく楽しくてがんばりがいがあって〜」なんて仕事があったらそれこそ気持ち悪い。というか、それは仕事ではなくて余暇だろう。余暇は仕事があるからこそ存在する。

 仕事が不条理だからこそ、オフタイムは何がなくとも黄金に輝いて感じられるのだ。合理化とかではなく心からそう思う。

 ちなみにぼくは、おかげさまでいつも週末は黄金タイムです。家でゴロゴロ〜。

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 あと、2月2日の拙日記を読んでくださったかたからメールをいただきました。

 台湾では、ROLEX のことを「労力士」と表記するんだそうで。

 ローレクスとローリキシ。確かに似てはいるけれど、高級時計ブランドとしてこれでいいんでごわしょうか?

 

2月3日(火曜) 夜

 近所にあるモスバーガーの店頭日記をつい読んでしまう毎日。

 たとえば今日はこんなのだった。

 バイトの女子学生が書いてるようだけど、気になるのが「ゆうべ『スーパー銭湯』なる所へ行きました」って一文。いまどきスーパー銭湯くらい、たいていの人が知っているんじゃなかろうか。まるでオヤジの日記である。これが女子学生の文章なのか。

 それとも意外と、いまどきの女子学生たちはこんな文章を書いているのかもしれません。

 ついでに言うと、末尾の「最近風呂好き」というのもなァ。以前は週に2回程度しか入ってなかったか。

 

2月2日(月曜) 深夜

 中国製のシャンプーを入手した。

 日本でもおなじみ「LUX スーパーリッチ」であるが、中国名は「力士」であるらしい。ラックスとリキシ、語感は確かにちょっと似ているが、それにしても。力士・スーパーリッチ。

 LUXをお使いのみなさん、中国では力士シャンプーなんでごわすよ(ごわすなんて言ってる力士、見たことないけど)。

 以前の日記で へヴィメタバンド"METALLICA" の中国名が「金属製品合唱団」であることを書いたが、中国は本当に油断ならない。何にされるか分かったものではない。

 

2月1日(日曜) 深夜

 学生の頃、友達と自転車で飲み会にいくことが多かった。

 しこたま飲んだ帰り、自転車でチキンレースをよくやったのを思い出す。

 交通量が少なくて信号のない交差点を自転車で駆け抜けるのだ。万一ちょうど自動車が走ってきたら、轢かれて大変なことになるという按配である。で、ママチャリに乗った男数人、交差点を駆け抜けて「オレたちカッコエエなァ…」と悦に入っていたわけですが。

 実をいうと絶対大丈夫そうな交差点ばかり選んでいた。それに普通、自動車のほうが交差点で一旦停止するだろう。いくら酔っていたとはいえ、こんな安全なゲームで度胸試ししていた自分が不憫でなりません。

 いま振り返ると、チキンレースというよりチキンのレースである。

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 ところで本日、百円均一のダイソーに行ったらこんなダンボールが積まれていた。

「こわれる!!」と言われても。そりゃまァ、百円だけにすぐ壊れるのかもしれないけど。

あと、右下に「槍色」と書かれているのが気になる。槍色ってなんだ!? 

世の中、「スリッパ色」とか「タオル色」とか「かばん色」とか、いろいろあるのかもしれませんな。

人生スリッパ色。

 


   2004年1月のプチ日記 

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