2011年4月のプチ日記

4月29日(金曜) 夜

 セコムのシールが貼ってある建物を見るたびに思い出すちょいギャグ。

 「隣家はセコム、我が家はアコム」

 一文字違うだけで大違いですね。

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 休日なので、いつものように近所をほっつき歩き。

ちょっと斜に構えた郵便ポスト。さては誰かが力づくで向きを変えたか。
 
コインランドリー「センタッキーハウス」。 こういう発想のネーミングを本当に店名にしてしまう勇気に拍手!
 
自宅で地味な夕食。タケノコとホタルイカ、蕗、ブリ刺身、きゅうりの麹漬け、豚肉の焼いたん。
 

 

4月27日(水曜) 夜

 手の抜きかたが分からない人というのがいる。真面目で不器用な人に多いらしい。

 ぼくなどはその典型例だなァと思う。

 高校時代もそうだった。入学してから半年間くらいは手の抜きかたが分からず、ほとんどの教科で赤点を取って「このままじゃ大学に行けないぞ」と先生から宣告された。手の抜きかたが分からず、半年のあいだ全く勉強せずに過ごしてしまったのだ。

 大学も行けないようではさすがにマズいと焦った挙句、多少は真面目に勉強するようになって、なんとか希望どおりの大学に進むことができたのだけれど、手の抜きかたが分からないというのは生きづらいものである。

 この傾向は大学に進んでからも変わらなかった。1回生のときはやはり手の抜きかたが分からず、授業への出席すらほとんどしなかった結果、取得単位が危うい状態に陥ってしまった。

 で、同じくこれはマズいと焦った挙句、2回生からはなるべく授業に出るように心がけた結果、なんとか希望どおり大学院に進むことができたのだけれど、高校時代の失敗からなにも学習せず同じことを繰り返す生き かたというのは、つらいものである。

 ただ、手の抜きかたが分からない人が真面目で不器用だというのは、全くもってその通りだと思います。 不真面目は人は「手を抜いている」という内省そのものがないし、器用な人は手を抜いていても物事うまいこと運びますし。

 

4月26日(火曜) 深夜

 本日のまな板料理。

 蕗はいつ見てもキレイです。含め煮にしたあと、色止めのため急速冷却するのをおぼえました。

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 恥ずかしいからあまり書きたくないのだけれど、苗字にまつわるニックネームで呼ばれることが昔から多かった。

 ナグりん、ナグちん、ナグっち、ナグちゃん、ナグえもん……。そのほとんどが「ナグ」から派生していて、でもよく考えてみると、「名倉」を「ナグ」で区切って呼ぶというのはどうにも腑に落ちないところがあって。

 漢字で書けば、こんなことになるわけである。

 いやまァ、ニックネームなんてものは自然発生的に出てくるからいいんであって、「私のこと○○って呼んで〜」などと自ら表明してしまう赤面さに比べれば、ナグちんでもナグえもんでも全然構わないのだけれど。

 それはそうとして、こういう形であっても、自分のニックネームを自分で書くのって相当恥ずかしいものですな。

 

4月25日(月曜) 深夜

 ちょっといい木のまな板を買いました。京都・白木屋さん製。

 やや小さめ(19cm×33cm)で4千円くらいしたのだけれど、いざ使ってみるとプラスチック製との違いは歴然です。包丁の刃との「あたり」が優しいのに、食材には確実に刃が入るので、切りやすいことこの上なし! おまけに、包丁とあたると「コンコンコンコンッ」と木琴のような心地よい音色が台所に響きわたるので、下ごしらえがますます楽しくなること間違いなし!!

 プラスチック製のまな板が長く使っているうちに削れてくると、削れたカスが身体に入っているのかと想像してゲンナリすることがあるけれど、木のまな板ならそんな心配も一切なし! 木なので気兼ねなく身体に入れることができます。

 まな板に使う材木にもいろんな種類があるらしく。

 ちなみに今回ぼくが買ったのは、見た目はあまりよくない「ほおの木」のものです。側面にガムテープみたいなのが張ってありますが、これは職人さんが試行錯誤の末たどり着いた秘策らしく、まな板のカビを防ぐ効果があるとのこと。こういう質実剛健さがまたシビれますねえ。

 …というわけで、まな板で野菜とか切るのが楽しくて楽しくて、最近ではまな板を使うために料理を作っているありさま。

 さしずめ「まな板料理」でしょうか。まな板料理って言われても、どんな料理なのかサッパリ分からない感じですが。 

 

4月22日(金曜) 深夜

 「○○の全て見せまSHOW!」みたいな駄洒落タイトルを時折見かけますが。

 この方式でいくと、離婚をショーにした「結婚解SHOW!」、重いものを持ち上げる瞬間を見世物にした「よっこらSHOW!」などなど、いくらでも量産できそうですな。

 ちなみにぼくなら、自らの強迫症状をネタにした「強迫神経SHOW!」でもやりまSHOWかねえ。

−−−

 育児ノイローゼっぽくなっている知人がいる。

 聡明で頭の回転もはやい女性なのだけれど、それだけにいろんなことを完璧にやろうと考えすぎてしまうんだとか。

 たとえば離乳食ひとつにしても、栄養バランスを考慮してさまざまな食材をグラム単位で計って作る。外気浴もさせたほうが好ましいと聞けば、家事に追われていても毎日欠かさず子どもと一緒に外出する、それも排気ガスの少なそうな郊外の緑地公園まで。…という風な毎日を繰り返してるうちに、だんだん精神的に参ってきたのだという。

 そんな窮状を小児検診の先生に相談したところ、「それよりもお母さんご自身がリラックスして、毎日笑顔で赤ちゃんに接することが大切なんですよ」。

 以降どんなにしんどくても、子どもに接するときは必死で笑顔を作っているという彼女。いや、だからそうじゃなくて……。

 いつか子どもの前で、本当の笑顔が出せるようになるといいですね。

 

4月21日(木曜) 深夜

 冷蔵庫の中に、開封してから一週間以上経つオレンジジュース(1リットルサイズ)が残っているのを発見した。

 もしかしたら悪くなっているかもしれないし、残っているといっても量はわずかだった気がする。わずかとは言え、悪くなったものを飲んでお腹を壊したりしたら何にもならないので、勿体ないけれど捨ててしまおうと思ってジュースを手にとったところ、ずしりと重い手ごたえが。まだ半分近くの量が残っていたのだった。

 勿体ないので全部飲んでおきました。

 悪くなってそうで心配だけれど、残っている量が多いから飲む。…なにか間違ってるように思いつつ、とにかくお腹を壊さないことを祈るばかりです。

−−−

 そして本日のマンション。

 

 山椒200。どういう経緯でこんな名称になったのかサッパリ分かりません。

 

4月19日(火曜) 深夜

 本日の夕食。

 手前左から順に、白ご飯、男前豆腐、大根菜のおひたし、筍の土佐煮、だし巻き、ワラビのしょうが醤油がけ、昆布のゴマ和え煮、ジャンボ餃子。こういうラインナップだと焼酎がほしくなりますが、平日なので「にらみ酒」で我慢。

 にらみ酒とは、目の前に置いた酒瓶を眺めながら飲んだ気分を想像しつつ水やお茶を飲みながらながら料理をついばむという、まことに優雅な風習のことです。

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 そういやネコといえば。

 友人・知人から聞いたネコ談義をいくつか。

 

4月18日(月曜) 深夜

 職場の同僚が、茶褐色のネコに「シロ」という名前をつけて飼っていたことを知って、唖然とした本日。

 いやまァ、どんな名前をつけようと飼い主の自由だし、人間の子どものように名前が原因でイジメられることもないだろうから別に構わないとは思うのだけれど、それにしても「シロ」はどうなんだろう。名前を呼んだりしていたら、近所の人から妙に思われてるんじゃないでしょうかねえ。

コロ
 
ジュスティーヌ
 
まさ子
 
チビ
 
ぶるどーざー
 
ポンスケ
 

 

4月15日(金曜) 深夜

 この4月から、京阪電車の回数券がカード式からバラ切符式になった。

 写真でいうと、下側に写っている近鉄のがカード式、上側に写っている京阪のがバラ切符式。

 ぼくの場合、出勤日や勤務時間、勤務先が日によってまちまちなので(土曜出勤があったり、遅番のときがあったり、いろんな支店に出向したりするんです)、本社勤務のために通勤定期を買うよりも、それぞれの回数券を買ったほうが得なんである。

 で、京阪電車と近鉄電車を主に利用していて、それぞれ「普通回数券」「時差回数券」「土日割引回数券」を揃えているから、カード式のときから財布のなかが定期券であふれ返っていた。それが今回、京阪電車の回数券がバラ切符式になったものだから、もはやお手上げである。

 それにしても、どうして今さらバラ切符式なのか!? 完全に時代に逆行しているんではないか??

 ふだんは比較的温厚で職場でもめったに怒ったりしないぼくだが、今回の件だけは納得がいかず、思わず憤りの気持ちを駅員さんにぶつけてしまったのでした(改めて考えてみると、こんなことで憤慨してる時点で温厚でもなんでもないんですが。普段の職場がどれだけ平和なんだという話かもしれません)。

 ぼく:「あのー、この回数券ですけどね。どうして今さらバラ切符なんですか??」
 駅員:「時代のすう勢なんだと思います」
 ぼく:「時代のすう勢?? 昔はバラ切符だったのが、近年になってカード式になった経緯がありましたよね?」
 駅員:「昔は紙のバラ切符だったんです。こういう磁気式のやつじゃなくて」
 ぼく:「紙のバラ切符は知りませんけど、でも阪急電車とかは昔はこういう磁気式のバラ切符の回数券でしたよ」
 駅員:「でも、JRなんかは今でもバラ切符の回数券ですよ」
 ぼく:「JRはどうか知りませんけど、どうして今さらバラ切符式になったんですか? とにかく不便なんですよ」
 駅員:「ですから、時代のすう勢としか……。まァ、上が決めたことなんでね」
 ぼく:「もういいです、分かりました」

 不条理なこともあるのが世の常なんだ、と自分に言い聞かせながら帰宅したんですが、それでもやっぱり納得できず、このままでは精神的に参ってしまいそうだったのでネットで調べてみたところ、「カード式回数券は偽造されやいから、それへの対策ではないか」という指摘があって。

 そこで偽造されにくいカード式回数券を開発するんではなくて、バラ切符式の回数券に戻す。…こういう発想が自分の人生方針と似ていて、なんとも後味の悪いような、シンパシーを感じるような、複雑な心境のまま現在にいたっております。

 

4月12日(火曜) 深夜

 近頃のもっぱらの趣味は、他のツイッターとかミクシィとかで仕入れたおもしろい知識を、我がことのように同僚に話することです。

 先日はうっかり知識の仕入先を失念したまま、ちょいネタを同僚に披露したら、「それ、このまえ私がしゃべった話ですやん」と指摘されましたけれど。

 人間、だめになっていくのは恐ろしいくらい簡単です。

−−−

 本日の夕食。

 ひさびさにチンジャオロースーを作りました。自分しか食べないので、タケノコとか食べごたえ重視で大きくカット。あと、個人的にカボチャの煮付けが好きなので、月に4回くらいは登場します。

 ちなみに二日酔いの翌日は、がんばってアルコールを分解してくれた自分へのご褒美としてイチゴを食べてます。どういうご褒美なのか、よく考えるとまったく理解不能ですが、要は食べたいから食べてるだけです。

 

4月11日(月曜) 深夜

 週末はごくごく普通のお花見に行ってきました。近所の伏見桃山城にて。

一見するとお城のようですが、これ、鉄筋コンクリート製のアトラクションです(遊園地が倒産した後、地元の住民運動で取り壊しをまぬがれた)。ありがたさ皆無なので気楽に楽しむことができるのが魅力です。
 
こんな石垣の近くでお花見なんぞしていたら、いま大地震が起こったら石の下敷きになって即死ですよ! …と思いつつ素通り。こんなこと注意されても、相手も気ィ悪いだけでしょうが。
 
桜の花、花、花。これがセイダカアワダチソウの花とかだったら、苦情が殺到して即刻、すべて刈り取られてることでありましょう。
 
桜の木の下に陣取りました。レジャーシートがずいぶんとファンシーですが、100均でコレしか売ってなかったので恥を忍んで。日本酒は伏見の地酒、玉の光。
 
男子トイレは外から見え放題。大げさではなく本当に出入り口の女性からチンコ丸見え状態です。 いやまァ、向こうも放尿中の男性のちんこなど見たくもないでしょうが。
 
桜も夕方になると、だんだん不吉な雰囲気になってきました。ぽいん、ぽいーん。
 

 

4月8日(金曜) 深夜

 ちょっと前に、まだ5年しか使っていない携帯電話を買い換えたんですが。

 安くて使いやすそうなのを何となく選んで、それなりに気に入って使っていたところ、同じ製品が店頭で「かんたんケータイ」と書いてあるのを見かけました。

 

  精神年齢が発達しすぎて、自分でも知らないあいだに高齢者レベルに達していたみたいです。

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 そして、ご近所にて。

 氷室さん(京介さん?)に対して「雑魚」と誹謗しているわけではなく、また、氷室さんが自らのことを卑下しているわけでもなく。

 ザコ(雑候)さんがやっておられる氷屋さんです。ザコって苗字で暮らす心中やいかに。

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 ちなみに、熊本県玉名市の大倉には「亀頭迫」という地名があるみたいです。さらには、「亀頭迫」という苗字の人も実在するらしく。

 亀頭迫公民館、ものすごい圧迫感ですね。

 

4月5日(火曜) 深夜

 頚椎の怪我のほうは落ち着いてきました。ご心配いただいた方、ありがとうございます。

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 もうじきゴールデンウィークなので、島根のほうにでも行ってみたいなァと思い立って、近所のJR最寄り駅まで切符を予約買いしに行ったわけですが。

 客はぼくだけだったのに、申し込んでから切符を受け取るまで30分以上かかったので驚いた。近所の最寄り駅(JR桃山駅)というのがこれまたローテクで、端末がオンラインにつながっていないらしいんである。

 で、こっちが注文した切符をひとつひとつ紙の時刻表で確認したうえで、「センター」(京都駅のことか?)に電話して空席情報を問い合わせながら一件ずつ予約。センターからの返答を受けてから情報をパソコン(どうやらスタンドアロンっぽい)に入力すると乗車券だけはプリントアウトされるも、残りの特急券や指定券は別途「手書き」で作成されるありさま。

 新幹線の乗客で手書きの切符を持参してる人なんぞ、今どき誰もいないんじゃなかろうか。検札のとき財布から出すの、かなり恥ずかしそう。

 

4月4日(月曜) 深夜

 先日、自宅で飲んですっかり気分よく酔っ払っていたんですが。

 ふと興がのって、身体を柔らかくしようとストレッチ体操などやり始めたのが間違いでした。

 当初はラジオ体操的な軽いストレッチだったのが、酔った勢いでどんどん激しくなっていき、しまいにはブリッジの体勢やらでんぐり返りやら、もはや何がどうストレッチなのか皆目分からない状態へと突入していって。

 そして、リビングにてソファのクッションを利用しての「ジャンピング逆でんぐり返り」をキメた瞬間、「グキッ!」という鈍い音とともに首筋に激痛が走ったのでした。頚椎捻挫(たぶん)。

 おかげで今も首がほとんど回せないし、前にかがむことも後ろにそることもできない。おまけに左手には痺れが出るしで、軽い気持ちで始めたストレッチ体操のせいで、上半身の可動域がおそろしく制限される生活を強いられております。

 まァほんとに自業自得なんですが、我がことながら情けなくて嫌になってきますねえ。

 酔ったうえでのことでも、自分が痛い目に遭うと、以降はいくら飲んでもやらなくなる学習能力は持っています。飲んだら自転車に乗らない、包丁でキャベツの千切りとか作らない、包丁も研がない、火を使って料理しない、ネットに書き込みとかしない、etc...。今回はこれに、「飲んだらジャンピング逆でんぐり返りをしない」というルールが追加された形だけれど、酔っ払ってやったら危ないことなんて他にいくらでもあるわけで。

 「君は37歳になったとき、酔っ払ってストレッチ体操のつもりでジャンピング逆でんぐり返りをして頚椎捻挫するんだよ」と、小学生当時の自分に言ってやりたい。

 

4月1日(金曜) 深夜

 たまには小説も読まんと本格的にアカンくなってしまう!

 …という焦りもあって今さらながら、映画化されたばかりの原作、『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ著)を読んでおります。

 すこぶる面白くて読みやすいので、今日も通勤電車のなかで立ちながら読んでいたら、目の前に座っていたオバサン二人組みが。

 「ほら、『私を離さないで』やて」
 「ああ、カズオ・イシグロな。この人、日本人みたいな名前やけど日本人とちゃうねんで」
 「知ってる知ってる。この本も有名みたいやけど、なんか華がないっちゅうか……」
 「そうそう、地味やねんな。なんかパッとせんっちゅうか。よう知らんけど」
 「あー、分かる分かる。華がない感じするわ」
 「そやし読む気にならへんねんなー」

 電車の中で自分が読んでる本を、赤の他人から目の前でこき下ろされたのは初めてです。 

−−−

 ネットの各所で話題になっている山本院長の髪型。

 ぼく自身も「毛髪が不自由」なほうなので、気持ちは分からないでもないのだけれど、ここまでやってしまうのはどうしてなんだろう。

 聞くところによるとこの山本院長、日本の救急医療に大きな貢献をした高名な先生らしい。高名な先生ゆえ、まわりの皆がイエスマンになって、誰も「指摘」できなくなった結果、この髪型が現在に至るまで独自の進化を遂げてきたんでしょうかねえ。

 周囲からの評価を気にし始めると大抵のことはツマラナクなるので、個人的にはこれでいいんだと本当に思ってますが。

 森羅万象、ガラパゴスだからおもしろい。

 


2011年3月のプチ日記

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